基準周波数
音楽や音響をある程度やってる人なら必ずこの言葉はご存知かと思います。
♪ドレミファソ〜
というあの音階、それぞれが好き勝手に音の高さを決めたら音楽家同士が一緒に演奏する時困ってしまうので、みんなで共通の周波数(物理で習います)を決めましょう!としたのが基準周波数です。
ギターやベースはもちろん、弦楽器や管楽器はかならずチューニングをして、みんなそれに合わせます。(それで合わせないと音が重なった時にキモチワルイ音になります。)
ピアノも調律師さんが定期的に調律を直さないと、ひどい音になります。
(余談ですが、昔、外国の酒場とかでほっぽらかしの調律されてないピアノで奏でる音が、「それはそれで味だよね!?」なんていうことから【ホンキートンク・ピアノ】とか呼ばれたりして、一つのピアノ系の音色(楽器?)として認められてたりします。DTMのソフト音源のプリセットにもよくあります。その音が好きな人もいます。音楽って面白いですね。)
そしてこの基準周波数というのが、440Hzという風に世界的に決まっています。世の中のだいたいの音楽がこれを基準に作られているのが現状です。(クラシックでは442Hzとか、微妙に違ったりもしますが、ポピュラーでは440Hzが一応基準です)
そんな数字で言われてもピンと来ないので、どの楽器のどの部分が440Hzなのか、それだけまず覚えてしまいましょう!
基準周波数を目と耳で覚えよう!
ここからは、何のどこを鳴らせば、その基準周波数440Hzが鳴るのか、リストアップしていきます!
音叉
だいたいの人は、出かける時は財布、鍵、スマホ、音叉は忘れることないですよね。普段持ち歩いているアレです。コツーンと鳴らして440Hzを覚えてしまいましょう。
ピアノ

ピアノはここです。中心のC(ド)から6度上(白鍵盤5個隣)のラです。これ以上の説明はありません。
ギター

ギターはここです。実は他にも場所がありますが、ややこしいのでまずはここだけ覚えるといいと思います。(詳しい方は、じゃあ◯弦◯フレットも同じか!となると思います)
注意点としては、よく『5弦解放が基準のA!』と思ってしまう人もいるようですが、あの音の基音は2オクターブ下の110Hzです。なのでその2オクターブ上、つまり1弦5フレットが440Hzとなります。
ベース

ベースはここです。
「あれ、弦押さえてなくない?しかも位置中途半端じゃない?」
そうなんです。ベースは実音(フレットを押さえて鳴らす音)では、440Hzを基音として鳴らせる箇所が構造上ありません(通常の4弦ベースの場合)。なので、3フレットの中の2/5あたりでナチュラルハーモニクスを鳴らした音が基準周波数の440Hzとなります。
(ちなみに、ベースの3弦解放のA音は55Hzです。1オクターブ上、12フレットの実音は110Hzでギターの5弦解放A音と同じ周波数となります。そのさらに1オクターブ上が、5フレット上のナチュラルハーモニクスで220Hzとなり、さらにその1オクターブ上が3フレット内の微妙な位置のナチュラルハーモニクスで、440Hzとなります。)
NHKの時報
NHKの時報は、その時刻の3秒前から、440Hzの音を3回、最後に1オクターブ上の880Hzの音を1回鳴らすようにできているらしいです。「ポッ・・・ポッ・・・ポッ・・・ポーーーン・・・・。」というアレです。
小さい頃はよくテレビをみていたので、番組が始まる前のこの音は、なんかこうワクワクした感情を思い起こさせます。
ちなみにこちらの動画(音源)の作成のポイントをご紹介します。BPMは120。 出だしの3つの音が440HzのA4、 最後の伸ばす音が、1オクターブ上の880HzのA5で打ち込みました。 最後の音だけ、音源のADSRのリリースをオートメーションであげるのがポイントです。
参考:各楽器の音の周波数まとめ
こちらのサイトにわかりやすい図があります。今回の記事も参考にさせていただきました。ありがとうございます。
楽器の音域(ピアノ)
まとめ:自分の中で音の基準を持っておく
さすがに音叉を持ち歩いている人は少ないだろう、と反省していますが、どんな場所でも基準周波数と比較できるといいことがあります。お持ちの楽器や、周りで鳴っている音を手掛かりにするのがいいでしょう。きっと、いろんな場面で役に立ちます!
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