甘かったり、硬かったり、鮮やかだったり、優しかったり

研究

状態を表現する言葉の数々

甘い〇〇

硬い〇〇

鮮やかな〇〇

優しい〇〇

これらの表現、普通なら〇〇に何が入ると思いますか?

甘いお菓子の味、硬い鉄の玉、鮮やかな色合いの絵の具、優しい態度など、それぞれ状態を表現する言葉として使われるものです。

音は、他の感覚で置き換えて表現する

甘いギターの音

硬いピアノの音

鮮やかな弦楽四重奏のハーモニー

フルートの優しい音色

このように、音や音楽の表現は、他のものの状態を表現する言葉を借りて使われることが多々あります。

これってよく考えると、不思議ですよね。

ギターの音に味はしません。ピアノの音はこの手で触れません。弦楽四重奏のハーモニーは目では見えません。フルートの音と話したりコミュニケーション取ることはできません。

でも、私たちはこれらの言葉を通して、音や音楽の表現を共有することができます。

伝わらない表現もあることを忘れてはいけない

ギターの音の大きさは、デシベルという単位で数値で出せます。

音の高さも、周波数で表すことができます。

これらは人によって見解が変わることのない、客観的な事実です。

ですがギターの音の甘さだとか、ピアノの音の硬さだとか、ハーモニーの鮮やかさ、音色の優しさなんてものは、人によって捉え方が違って当たり前のことです。

なので、人と音について話す時は、自分が持っている感覚が人とは『違っているかもしれない』ということに気をつける必要があります。

さらに深掘り:ネットの記事、教則本、雑誌の表現に注意!

ネットの記事や、教則本、雑誌の表現などは、基本的に文字で私たちに音楽を伝えます。

当然、これらの曖昧な表現をバンバン使います。

使わざるを得ないんです。

なので、文章を書いた人がどんな意図でその音楽を表現したか、こちらが100%正確に解釈することはほぼ不可能、と思っておくべきです。

それを踏まえて、相手の感覚に寄り添って、音楽に対する表現を共有しようとすると、より相互理解が深まると言えます。

万人に好かれる音楽なんてありません。

人によって好みが別れる、だから音楽って面白いんだと思ってます。

自分の価値観を大切に、さらに人の価値観も否定せず尊重して、みんなで豊かに音楽を楽しんでいけたらいいなと思っています。

サウンドハウス

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