2度(9度)が付く和音の表記

楽譜・スコア

コードの2度

ジャズやポピュラーの音楽をやる上で、コードを読み取ったり記したりするとき、2度が入るものについて、その扱いが少々ややこしいので、簡単にまとめてみます。

2度がつく和音

□sus2

例えばCsus2という表記は、「C , D , G」のように、「ルート、2度、5度」の和音を表します。sus2のsusは、sus4と同じく「suspended/吊り下げられた」という意味なので、3度を吊り下げて(釣り上げて?)4度にした3和音のsus4と同じように、もとのコードの3度を吊り下げて2度にした3和音がsus2ということになります。

□add9

例えばCadd9という表記は、「C , D , E , G」のように、「ルート、2度、3度、5度」の和音を表します。add9は文字通り、9度(2度のこと)を付け加える(add)のため、もとの3和音に9度を足して4和音にしたもの、ということになります。

□9

例えばC9という表記は、「C, D , E , G , B♭」のように、「ルート、2度、3度、5度、短7度」の和音を表します。コードの記号の直後に足す9という表記は、「セブンスコードを基準にその数字以下のテンションを含む」と解釈されるため、C7に9度のDを付け足した和音となります。

なお、C11となれば、「C, D , E , F , G , B♭」となります。(※これは構成音を並べただけで、実際にはこの通りに並んだボイシングにすることは滅多にありません)

余談:コード表記は世界で統一されていない?

ここで、コード表記についての余談です。

市販の楽譜やネットに落ちてる楽譜やコード譜をはじめ、理論書や教則本、DTMソフトや楽譜制作ソフトなど様々な場所でコード表記は使われますが、どうやらその表記はすべて統一されているわけではなく、書き方に派閥(方言?流派?)があるのが実情です。

例えば、【Cm7(♭5)】は【Cφ7】と表記されることも多く、どちらも同じ構成音なのに呼び方や表記が違います。このようなケースは散見され、ミュージシャン同士で共通言語として機能すべきコード記号が、意思疎通に使用を来してしまうケースがあります。

これはおそらく、どこかの誰か音楽でめちゃくちゃ偉い人が、鶴の一声で「この表記に統一!それ以外は間違い!」と言わない限り、残り続けそうです。なので、私達は「表記ゆれが起こることはよくある」という認識で(面倒ですが)楽譜を読み、また自分で書くときはなるべく相手に伝わりやすい表記を心がけるようにすべきでしょう。

まとめ

2度(9度)がつくコードの表記について、ちょっと紛らわしいものをまとめてみました。参考にしていただければ幸いです。

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