DTMでドラム打ち込み
DTMで曲を作るとき、まず大事なのはドラム!実際に生のドラムをレコーディングするには、大音量でドラムが叩ける場所が必要だし、マイクを何本も立てなきゃいけないし、とにかく大掛かりで大変です。ドラム音源ソフトを使えばリアルなドラムトラックが作れてとても便利です。
でも、DAWのピアノロールでドラムを打ち込みしていると「なんか不自然・・・」となることがよくあります。これを、よりリアルなドラムのように聴かせるためには色々なテクニックがあります。
ドラムのMIDI打ち込みに慣れてきて、もう少し「リアルさ」がほしい時に使える技をご紹介しますので、脱初心者を目指す方はぜひ参考にしてみてください!
技1:ゴーストノート
ゴーストノートとは、かなり小さな音量で鳴らしている音のことを言います。
MIDI打ち込みだと、リズムパターンの一定の位置にキックやスネアなどをそれぞれ「バシッ」と一発鳴らせば形にはなります。しかし、実際のドラムの演奏は、そのパターンの位置以外にも音が鳴っています。例えばスネアなら、スティックを軽く浮かるように打面にあてると「パララっ」っという音がします。それは実際のショットの音に比べればほんの微かな音量ですが、これが加わることによって一気に生ドラムらしく聞こえます。
方法は色々ありますが、例えば実際にドラムを叩いてみたり、ドラム演奏の映像をみたりしながら、リズムパターン以外にどういうところで微かな音が鳴っているかを研究するのもいいと思います。そして、打ち込みでは、ショットに比べて圧倒的に小さいベロシティの値で打ち込むのが常套手段です。使用するドラム音源によっても聞こえ方が違ってくるので、ぜひ試行錯誤してみてください。
技2:グリッドからずらす
グリッドとは、MIDI打ち込みにおけるピアノロールの、位置の区切りの線のことです。小節ごとだったり、拍ごとだったり、その細かさを切り替えることで、様々な楽器をDAW上で鳴らすタイミングを揃えることができます。
基本的には、リズムパターンにそってきっちりグリッドの位置に発音タイミングを合わせるのですが、これをあえて「ずらす」ことによって、より一層「人が演奏した」ような表現になります。そもそも人間の演奏は、機械のように完璧に正確なタイミングではたたけません。しかしそこで、数ミリ秒の世界でのタイミングの揺れがあるからこそ、ノリが生まれてきます。打ち込みのときも、ピッタリ機械的に音を鳴らすのではなく(※逆にそれが良い場合もありますが)、積極的にグリッドからずらしてみてください。
技3:アーティキュレーションを使い倒す
ドラムの打ち込みのいいところは、「キック」「スネア」「ハイハット」のように、それぞれ単一の楽器がバラバラでわかりやすいところにあります。ピアノのように88鍵盤あったり、ギターのように弦とフレットの組み合わせで膨大な音のバリエーションがあるのとは違って、とてもシンプルです。
しかし、多くのサンプラーソフトでは、単一の楽器でもそれぞれ異なるアーティキュレーションが再現できるようになっています。例えばハイハットなら、TipとShankでそれぞれオープン、ハーフ、1/4、クローズなど様々な鳴らし方ができます。スネアも通常のショットやオープンリム、クローズドリムがあるし、シンバルもボウやエッジ、チョークなどの様々な鳴らし方があります。
これを面倒くさいと思うかもしれませんが、リズムパターンの中や、曲の中のセクションの違いなどでも、積極的に違うアーティキュレーションを打ち込んでみてください。そうすることで、ドラムの演奏により表情がつき、いきいきとした演奏になります。お使いの音源の「キーマップ」をじっくり研究し、それぞれの音を実際に鳴らしてみて、工夫してみるのがオススメです。
おすすめ音源の紹介
これまでドラム打ち込みの技を紹介しましたが、これらを活かすためにもぜひ、サードパーティ製の高品質なドラム音源を買ってみてくだい。私もDTMを始めたての頃、まず最初に追加した音源はドラムでした。ちなみに私のおすすめはSteven Slate Drumsです。他のドラム音源との比較は別記事にまとめていますので、そちらもぜひご一読ください。
まとめ
ドラム打ち込みのレベルを上げるテクニックは、「ゴーストノート」「グリッドからずらす」「アーティキュレーションを使い倒す」でした。躍動感のあるドラムトラックを作りたいときには是非参考にしていただければ幸いです。
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