五線譜を扱う
ギターはコード譜やTAB譜を見て弾けるようになる人が多いと思います。DTMはそもそも楽譜が読めなくても作編曲ができてしまいます。そんなギタリストやDTMをやる人にとって「五線譜」が読めないのは、ちょっとコンプレックスに感じてしまいがちです。
もちろん、小中学校の音楽の授業で楽譜を読んだことはあるでしょうし、たまの位置をドから数えていけば読めます・・・!なんていう人も多いと思いますが、ここでは一歩進んで「調」について解説します。これを知っているのと知らないのとでは結構世界が変わります。
(※今回は極めて内容を絞り、要点だけの説明に留めております。)
調(キー)とは
「調」とは、大雑把に言えば、音の並べ方のことです。
例えば、「ドレミファソラシド」は長調(ハ長調)です。「ラシドレミファソラ」は短調(イ短調)です。他にもト長調とか、変ホ長調とか、色々あります。(「Cメジャー」というカンジの呼び方もします。)
これらは、12音(ピアノの鍵盤で、黒鍵を含めてドからシまでの各音)を使った、特定の音の並べ方のことを指します。
だから何?
「だから何?」と疑問に思うかもしれません。
結論としては、この「調」の概念を使うと、非常に便利に曲を作ったり、曲を理解してスムーズに演奏したり、譜面に書いて他の人に伝えたりできます。
まず、現代の一般的な音楽は(クラシックからJ-pop、ロック、ジャズ、EDMなどほとんどの場合)、調の概念を元に作られています。特定の調をもとに音を選んでいくことによって、メロディーやコードがどのように響くのかが決まっていきます。
なので、曲を書こうとしても、調の知識がないと、12個の音の中でどれを選べばいいか、ガイドラインみたいなものが全くない状態で作らなければいけません。音楽理論を勉強せずに作曲をしていて、壁に当たるとしたら、まずこの部分だと思います。
また、だいたいの音楽は「調」の概念をもとに作られているので、例えばある曲を数人で演奏するとき、それぞれの楽器の担当者に、「この曲はこの調でできている」と伝えれば、それによって使う音も予め想定できることになります。今では音源を聞いてもらうことが当たり前ですが、譜面のみの場合でも、調を指定して書くことにより演奏者がより便利にその曲を理解できるようになります。
調号とは
ここでもう一つ、「調」を知って「五線譜」を読むために大事なのが、「調号」です。
調号とは、五線譜上で、その曲の調を明示するための記号です。
五線の最初の部分に、変化記号(♯や♭)のセットで表します。
これを見ることで、その曲の調が何であるかが一目でわかるようになっています。
例えば、変ホ長調(E♭メジャー)の場合は、シ、ミ、ラの位置にそれぞれ一つずつ♭が記載されます。

24種類すべての調の種類と、その調号の書き方はWikipediaを参考にしてみてください。
(私は以前、これを覚えるために、一度すべての調号とその調の音符を、ピアノで音を出しながら五線譜に書いてまとめました)
まとめ
クラシック音楽を勉強して来なかった人(私含めて)にとって、調の概念はとっつきにくいものです。
しかし、これを知っていることで、五線譜を見て演奏したり、作曲をするときに非常に役に立ちます。
最後にオススメの勉強方法としては、自分の手で調号を書いて、五線譜を書いてみることです!面倒でローテクですが、これが一番身につけるのに手っ取り早いですし、習得してる人はみんな手書きできるはずです。最初は間違ってもいいのでガンガン書いて練習してみてください!
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