【3分で読める】映画「最高の人生の見つけ方」あらすじ&レビュー

映画

「最高の人生の見つけ方」ってこんな映画

※当記事は作品内容のネタバレを含みます。

「最高の人生の見つけ方」は、2007年公開のアメリカの映画です。

余命宣告された二人のガン患者の老人が、たまたま居合わせた病室で会話をするうちに、棺桶リスト(作中原文では「The Bucket List」つまり、人生でやりたいことリスト)を共有し、その最後の時間をともに旅していくお話です。

一方は夫婦共働きで子供3人を育て上げた自動車修理工、もう一方は病院を複数経営する大富豪という対象的な二人が、互いの人生観をぶつけ合いながら絆を深めていって、やがてそれぞれの最期を迎えるまでが描かれています。

物語のテーマとポイント

タイトルの通りこの物語は「人生を後悔しないためにやっておきたいこと」です。

病室で二人が紙にリストアップする内容は、「スカイダイビング」とか「絶景を見る」とか、それはまぁ俗っぽいものが上がっていきます。大富豪の方のエドワードは結婚と離婚を繰り返して身寄りがないもののお金だけは十分にあるので、一般庶民の方のカーターを連れ出して贅沢の限りを尽くします。

それでも結局、最後に大切なのは「家族と過ごす時間」や、「別れた妻の娘との確執の解消」だったことなど、二人は「人との繋がり」を求める自分の本当の心に気づいていきます。お金をつかって「やりたいことリスト」を消化していっても、結局本当にほしいのは「お金では買えないもの=人と人との心の繋がり」だという皮肉なメッセージが込められています。

個人的な感想

映画の序盤は、ずーっと病室で闘病する二人の老人の掛け合いなので、正直辛気臭いです。ですが、やりたいことリストを消化する旅に出るやいなや、ガチでスカイダイビングしたりサーキット貸し切りでスポーツカーを乗り回したりと絵に描いたよう豪遊シーンで、アメリカ映画らしいダイナミックさを感じます。おじいちゃん二人のイチャイチャを見てるのがなんだか微笑ましいです。

ただ、話の主軸であるこれらの活動が、片方の老人エドワードが大富豪ゆえに「金に物を言わせて」るのがモヤッとするポイントでもあります。一般人のカーターは到底体験できないようなことをやって、結局は家族との時間の大切さに気づくという流れなのですが、豪遊は映像的に面白い分、視聴者的に感情移入しにくい要素となってしまっているのが少し残念でした。

ですが、俗っぽい欲にまみれたそのリストを埋めていく流れで、ほんの他愛もないことでそれが達成されるという、最後に伏線を回収してホロリとさせる展開の上手さは見事です。普通の人に豪遊はできなくても、身近な人との関わりで、本当に人生で大切なこと、そして嬉しいことは成し遂げられるというメッセージには、ハッとさせられるものがありました。

まとめ

これは意識するかどうか人によると思いますが、事実として、人は必ず死にます。自分もそうだし、身近な人もいずれはこの事実に直面します。

いま、それを現実的に考えられなくても、それを考えるときは来るし、場合によっては考える暇もなく人生は終わるかもしれません。

すぐには答えが出なくても、少しでも頭の片隅においておくと、いま生きていることへの感謝と、これからやることへの意欲が湧いてくるのではないでしょうか。この映画はきっと、そのきっかけをくれる作品だと思います。そこまで長くないので、ぜひ時間があるときに観ていただきたいです。

(私はアマゾンプライムビデオの会員特典で視聴しました)

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