「頭と尻尾はくれてやれ」に学ぶトータルで得する生き方

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「もったいない」と思う心が無駄を生む

「頭と尻尾はくれてやれ」とは、投資における有名な格言です。最大限の利益を得ようとして、買った銘柄を最も高い値段で売り抜けようとしたり、あるいは空売りした銘柄を買い戻すときに最安値を狙ったりすると、失敗することが多いという教訓を表すのですが、これは株やFXなどの売買以外にも当てはまります。

例えば、メルカリでなにか不要になったものを売るときに、できるだけ高い値段で売って利益を出そうとするのが普通の考えです。自分で売買する分だけ、お店の中古買取りなどに出すより高い金額を得ることを期待したいので、市場価格を調べまくり、なるべく配送料が低くなるような発送方法を探し、梱包材もできるだけ安くしようとします。このとき、あまりにも「最大限の利益」に囚われすぎると、逆に余計な手間が発生します。売れやすい価格に設定するのをためらって売るチャンスを逃したり、値下げ交渉に応じなかったり、発送方法を検討するのにいろんな箱を引っ張り出して試行錯誤したり・・・。そこまで手間をかけるなら、いっそ中古買取りに出したほうが早くて楽だし、得られる金額もそこまで変わらない、みたいなことも十分に有り得ることです。

ここで「頭と尻尾はくれてやれ」を思い出します。メルカリでは売れた際にまず10%の手数料が引かれるし、梱包材も買う分だけ利益からマイナスになると考えます。そうすると粗利は売れた価格の9割未満、8割くらいになってもおかしくありません。その差し引かれる1~2割のお金をケチるよりも、「それくらい(頭)はくれてやれ」と思って8~9割の利益を手にすることに満足するほうが、トータルで見て最も自分の利益になると判断できるようになります。

他にも、「近所より10円ほど安い卵を買いに10分余計に時間をかけて遠くのスーパーにいく」とかも、「最大の利益」や「最小限の損失」を追い求める際に、トータルで(手間や時間などを含めたリソースの)損になってしまう例です。ネットで情報収集をする皆さんはとても賢く日々の生活をやりくりしているはずですので、その賢さを「狭い視野」の中に限定してしまわないよう、くれぐれも気をつけていただけたらと思います。

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