居心地のいい飲食店
ランチやディナー、カフェタイムや待ち合わせ、ミーティングや仕事、勉強など、街の飲食店は私達の生活になくてはならない施設です。私はメイドカフェのキッチンで3年間、その他ファミレスや高級料理店でスタッフをしてきた経験から、飲食店の内側の事情も見てきましたが、そこにはお客さんの目には見えない工夫が、居心地の良さに影響を与えている部分もあります。
今回は、お客さんに居心地のいい空間を提供する飲食店の「見えない工夫」をご紹介します。
店員同士のコミュニケーションに気をつける
飲食店では通常、お客さんのいるエリアとスタッフの居るエリアは仕切られています。カウンターの奥にいるスタッフは、注文を受けたりするフロント側の人と、お客さんに接することなく調理や食器洗いなどの作業をするスタッフがいます。
もちろん、スタッフ同士は仕事で協力しなければいけないのでコミュニケーションをとる必要があります。しかし、そこであからさまな「内輪ノリ」を出すと、それはお客さんにいい印象を与えません。仕事のための会話ならいいのですが、全く関係ない雑談をしたり、果てはお客さんの前でスタッフを叱ったりしているような様子は決して見せるべきではありません。居心地のいい飲食店は、お客さんの前で常にスタッフが見られている意識を持って働いています。
店員の爪がきれいに切ってある
特に男性は自分の爪に無頓着な人が多いですが、カウンターなどでお客さんとやり取りする際、手の爪はかなり目立ちます。手の爪が長い(整えていない)と、不潔な印象を与えます。
爪以外にも、髪や服装について気を配るのは当然です。飲食店はできるだけ清潔なほうがお客さんの印象がいいですが、自分の身なりについては自分自身で客観的に見ることが難しいため、おざなりになってしまいがちです。自分の身なりを整えるのは、自分をよく見せるためではなく、お店に来てくれるお客さんのためにするべきことです。
補充の量の調節
飲食店の店内には、紙ナプキンや調味料など、お客さんが自由に手にとって使えるものが備えてある場合が多いですが、それらは消耗品で、なくならないよう補充するのもスタッフの仕事です。
よくあるのが、容器いっぱいにギチギチに詰まった紙ナプキンや、今にも溢れそうにパンパンに詰め込まれた牛丼屋の紅生姜などです。これは、補充をする側にとっては補充の回数を減らすために一回でなるべくたくさんの量を入れておくという理屈はわかります。ですが、使用する客にとっては使いづらいったらありゃしません。お客さん目線で、居心地のいいお店のスタッフは、こういった部分でも「お客さんが使いやすい」ことを最優先に仕事をします。
まとめ
飲食店の経営、そしてスタッフの勤務は大変です。お客さんもいろんな人がいるし、仕入れのコストも一定とは限らず、また社会情勢によっても経営状況に大きな影響がでます。そんななかでも、客目線にたって高いホスピタリティを提供してくれている飲食店は大変素晴らしい存在ですし、それを支える経営者、リーダー、スタッフさんの努力には頭が下がります。東京オリンピックでインバウンドを活性化させて世界にそのクオリティを示せるチャンスがフイになってしまったのは勿体ないですが、日本の飲食店は高いレベルにあるということを誇りに思い、感謝し、これからコロナが明けて世界から多くの人がきて、それを知ってもらえたらなと期待しています。
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