眠っているときに見る夢は、何歳の自分?

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見ているときは夢と気づかない

寝ている間に見た夢を思い返すと、その夢の中の世界での自分の「年齢」がけっこうバラバラなことってありませんか?

これは完全に私の経験と主観の話ですが、覚えている夢の中の記憶としては、夢をみたときとほぼ同じくらいの年齢か、もっと過去の時点での年齢のものがありました。成人してからも、自分が小学生くらいの年齢(立場)である夢を見た記憶もあるし、最近見る夢も学生時代のものだったりすることがあります。そして、「未来の自分」についての夢を見た記憶はありません。

夢というのは私達が自分の脳内で勝手に作り上げる想像・妄想の世界です。そしてそれらは、おそらく実体験をもとにしているからこそ、それまで自分が経験したことのない「未来の自分」が夢になって出てくることがないのではないでしょうか。

夢は不思議です。夢に出てくるのは、実際にあったことのある人や、テレビやメディアで知っている著名人だったりします。起きているときに思い返すと、普通はありえないようなシチュエーションであっても、夢の中の自分はなぜかそれを受け入れてしまっています。まるで、自分の中の常識的な考えが、夢を見ている間だけすっぽりとその世界観に差し替えられているようです。そう考えると、ますますこの世界も「胡蝶の夢」のように疑ってみたい気持ちになってしまいます。

本題に戻って「夢の中の自分の年齢」の話ですが、よくも悪くも私は今まで「未来の自分」の夢を見たことがありません。中年のおっさんになって何をしているか、初老になってどうなっているか、100歳近くになったら・・・?自分の肉体や精神にどんな変化が起きるか、今でもやはりリアリティをもって実感することはできないし、経験をしていない以上断片的に想像するより他ありません。また、自分が華々しく大成功している夢も、また手痛く失敗して辛い思いをしている姿も、起きているときに想起することはあれど、夢の中では見たことがありません。

人間はきっと、自分が経験したことの影響が今の思考にものすごく大きな影響を及ぼしているんだと思います。だからこそ、5年後や10年後のことなんて、考えたり想像するだけでも頭がいたくなってしまいます。自分で考えた予想なんて、所詮は身の回りの自分より年上の人達の状態を見て、それらを重ね合わせたイメージに過ぎず、現実はそれを裏切ります。でもだからといって、「未来を思い描くこと」が無意味だとは思えません。きっと未来は自分の予想を裏切ります。それが「いい裏切り」であってほしいですが、「悪い裏切り」となる可能性もあります。でもそんな不確実な未来を思い描くからこそ、そこに向かって「今」を主体的に、前向きに生きていけるはずです。

寝ている間に見る「夢」が過去の経験であって、未来を描く「夢」はそれとは異なるものであるとするならば、私達は「辛い過去」を今の自分と切り離して、未来に向かって「今」を生きれるはずです。

(この世界は「すべてそれぞれの頭の中で作られている」というテーマを深く考えたい方にはこちらの作品がオススメです。一昨年放送されたプリキュアです。)

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