「良かれと思って」やってもそれは単にあなたの考えです
人間誰しもミスをするものです。
多かれ少なかれ、大小問わず私達は様々な失敗を経験し、反省し、たまに忘れ、それでもなんとか社会生活を送っています。大人になればなるほど、その責任や影響力も大きくなっていくので、失敗の影響が大きくなってしまうこともあります。
特に人は、年が上になると、細かいことを気にしなくなる傾向があります。また、世間的な感覚も時代に追いつかないことが多く、考えや常識や習慣が世の中とズレることもあります。自分では「うっかり」やってしまった行動が、大きな社会問題になってしまうこともあるため、特に年配の人(と、その周りに居て行動を注意できる人)は気をつけたほうが良いでしょう。
私が高校生のときも、年配の人の「失言」に気分を害した経験があります。
私は高校時代、ラグビー部に所属していました。その学校のラグビー部は当時で創部60年の伝統があり、OB会の力が大きく、周年記念イベントなども盛大に行っていました。
当時高校二年だった私は現役部員としてそのイベントに参加していました。場所は高校生にはちょっと場違い感のある、どこかの立派なホテルのホールです。セレモニーが始まると、顧問の先生やOB会の代表の方などの挨拶が始まります。そして、現在の高校の校長先生の挨拶の番になりました。当然、その校長はたまたまそのとき校長だっただけの人で、ラグビー部とは特に深い関わりはありません(でもこういときに学校の顔として足を伸ばすのも仕事なんだなぁと今では思います)。その人は教員経験がなく、上場企業に勤めたあとに民間からの採用ということで入ってきた年配の男性でした。その人はあくまで、外からみた「ラガーマンの良いイメージ」として話したかったんだと思いますが、その内容がこんな感じでした。
「私が一緒に働いていた仲間で、ラグビーをやってた人は、あまり勉強ができる・・・ほうではなかった(笑)。しかし大変よく働く!素晴らしい仲間だった!君たちの将来にも大いに期待している!!」
突然の「ラグビーをやっている人は頭が悪い」というレッテル貼りに、現役一同唖然としたのを覚えています。特に私の高校は勉強に力を入れる進学校だったため、頭の良さとか学力とかいった話はけっこうみんなセンシティブです。校長先生はきっと、「最大限の愛情表現」のつもりで、なおかつ場が盛り上がると思ったのでしょうが、おそらく私達含めラグビー部の関係者一同のプライドを逆なでする結果になったことでしょう。
誰だってうっかりミスはあります。口を滑らせることもあるでしょう。その時だけ気をつける、というのも難しいものだからこそ、こういうボロが出て、人となりを疑われてしまうことがあります。人の気持ちに配慮し、どんな人にも敬意を持って接することの大事さを、うっかりおじさん達が身を持って教えてくれてるように思います。
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