未知のものが私達を満足させてくれる確率は2割

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8割の失敗を覚悟する

80対20の法則は、世の中の様々なことに応用できる考え方として有名です。仕事の成果の8割はやっている時間の2割によってもたらされるとか、アリの集団の中で実際によく働くのは全体の2割しかいないとか、そういう経験則や感覚的なもので、厳密に測定するものではありません。これが応用できる考えとして、私達が「未知のものから得られる満足」についても同様のことが言えると思います。

まず、「既知のもの」について考えます。これは例えば、よく行くスーパーで売ってる食材やチェーン店のメニューだとか、家族や学校や職場で日常的に接する人たちのことです。私達は、普段買うものがどんな品質だとか、普段接する人がどういう価値観でどういう言動をとるかを把握しています。

一方で「未知のもの」は、今まで自分が体験したことののないものです。例えば初めて訪れる食べ物屋さんや、今まで買ったことのない食品だとか、遊んだことのないゲームだとか、初対面の人間とかです。初めて食べるものが自分の舌に合うのか、初めてのゲームが面白いものなのか、初対面の人は自分と気が合うのか、これらはすべて未知です。自分に満足をもたらしてくれる可能性もあれば、期待にそぐわない可能性だってあります。

私達が常に落胆したり残念に思うのは、理想と現実のギャップの大きさです。これを未知のものに言い換えれば、「期待と現実のギャップ」となります。普段行くファミレスの満足度が80だとして、新しく行くファミレスに90くらいの味を期待するとします。実際に食べてみて、現実が90を超えれば満足しますが、80でも「あぁそこまでだな」と思ってしまいますし、70や60ならむしろ落胆の方が大きくなります。

ここで大切な考えは、「変えられるのは自分の心や気持ちだけ」ということです。新しく行くファミレスの味が悪かったからと言って、そもそも自分が90の期待をしていなければ残念に思うこともありません。初対面の人も同様で、「きっと素晴らしい人」を想定して会っても、その人が自分にとって気の合う素晴らしい人である保証はなく、勝手に期待していって勝手に落胆する結果になりかねません。そしてそのときに、自分の期待に沿わない相手は何も悪くないのもまた、事実です。

人は本能的に変化を拒みます。なぜならば、変化は不安だからです。ですが現状に不満があれば、不安を乗り越えて変化するより方法がありません。そこで起こす変化について、期待の割合を2割くらいにとどめておけば、概ね想定内の結果が予想されるので、適切なリスクが取りやすくなります。新しいものへのチャレンジは、「8割はまぁ失敗するよね。2割うまくいったらいいね!」くらいの心持ちで臨んでいくのがおすすめです。

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