「無理がきく肉体」と「壊れやすいメンタル」
以前、30~40代の仲間と喋ったときに、「若い頃ってすごいよね、スーパーマンだよね」みたいな話になりました。特に社会人になりたての20代前半なんて、仕事でも遊びでもとてつもないエネルギーを注ぎ込めます。2徹、3徹したってへっちゃら、週末とかにガッと休めばすぐ回復します。30代になった私の最優先事項は「睡眠と食事と運動」です。日々仕事をし、そして遊ぶ時間を最大限有意義にするために、体のメンテナンスができていないと詰むので仕方ありません。
では、若い頃が最強で、年を取れば劣化していくかといえば、そうでもありません。若い頃の最大の弱点は「メンタル」です。人は人生経験を積めば積むほど、いい意味で厚顔無恥になり、心を病みにくくなります。一方若い頃は、どうしたって精神的に未成熟な部分が多く、抱えた悩みによってメンタルが傷つきやすい状態になっています。
この傾向は、世の中の動きを見ても明らかです。ずる賢い大人はこのことをよく知っています。労働市場に参入してくる若い人たちは、「将来を見込んで育成する前提」の採用対象と、「若さからくる力を搾り取って使い捨てる前提」の採用対象のどちらかとして見られます。また、働き初めて可処分所得が増えた若者向けのマーケティングでは、収入や容姿など他人と比較してわかりやすいものを対象に「コンプレックスに訴えかける」ものが非常に多いです。そりゃ誰だって、人より多くお金を稼いでチヤホヤされたいし、見た目がよくなってモテたいと思うものです。商売をする人たちからは、そういった願望が満たされずに弱ったメンタルと、その人の財布の中身が狙われています。
「若い頃に〇〇しとけ」的なアドバイスは世の中に溢れていますが、その中でも幅広い年代の人と交流を持つことは、自分をより客観的にみて冷静な判断をくだすのに役に立つと思います。(同年代だけでつるんでたほうが、気はラクなんですけど・・・。)
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