退いて、媚びて、省みる。

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サウザーは結局ケンシロウに負けた

誰だってかっこいい自分でいたいと思っています。

かっこ悪い行動はとりたくないし、かっこ悪いと思われたくありません。

そんな私達誰もがもつ、強い自分への憧れを端的に表した言葉があります。

「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!」

週刊少年ジャンプで連載された名作漫画「北斗の拳」に登場する、強大な敵キャラ「サウザー」のセリフです。主人公ケンシロウとの決戦で敗色濃厚となりながらも、自分の誇りを胸に最後まで戦い続けるその姿は敵ながら見事であり、このセリフはそんなサウザーのかっこよさを際立たせる名言です。

きっと、多くの人が、サウザーのような不屈の魂でカッコよく生きていきたいと、憧れを抱くことでしょう。

しかし、物語では結局、サウザーは負けました。

このことから学ぶのは、「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!」を安易に掲げると危険であるということです。

では、退いて、媚びて、省みたほうがいいのでしょうか?なんかカッコ悪いですよね?でも、時と場合にはそれが必要なときもあります。

「退く」べきときは必ずある

もし、今やっていることが「間違った方向」に進んでいるとしたら?

人間は誰も完璧じゃないし、重要な判断ほど正しい選択をするのは難しいものです。

今まで決めてきたこと、進んできた道が間違うことも珍しくありません。

そのときは、勇気を持って「退く」ことも大事になります。

今までやってきたことが無駄になると思うと、なかなか損切りできない(これをサンクコストとか、コンコルド効果とか言います)ものですが、退かずに誤った道を進み続けることが危険であることは言うまでもありません。

「媚びる」ことはネガティブではない

媚びを売ることはネガティブに捉えられがちです。

ですがこれもケースバイケースで、いつでも自分を曲げずに相手に合わせることができないと、ただの社会に馴染めない頑固者になってしまう危険もあります。

入試は志望する学校の問題に合わせて対策して勉強します。会社が商品を売るときには市場をリサーチしてお客さんに選んでもらえるよう工夫します。自分を曲げず、相手に媚びないことが常に正しいとは限りません。

「省みる」ことで未来を描く

「省みる」ことができなければ、「退く」という判断もできないでしょう。

過去は過ぎ去って自分の影響が及ばないところに行ってしまいます。自分がどうにかできるのは今、そしてこれからです。これまでうまくいったこと、失敗したこと、それらをきちんと踏まえることで、今どうすべきかの判断の精度が高まっていきます。生きているうちは、チャンスが何度もやってきます。しっかり「省みる」ことで、そのチャンスを掴む可能性が高くなっていきます。

まとめ

かっこいい生き方の標語として「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!」ほど強烈で、魅力的な言葉はありません。

しかし、それだけを頑固に貫いても、現実はそううまくいきません。

ときには、「退いて」「媚びて」「省みる」ことも、ぜひ様々な場面で手段として有効に使ってみてください。

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