進化を続けるDAWソフト
サウンドクリエイターのわーさーです。
日々業務でDAWソフトを扱っていますが、近年のものはバージョンアップを重ねてどれも大変使い勝手がいいものとなっているように感じます。私は長年愛用しているCubaseをメインに扱っていますが、他のDAWソフトもそれぞれ進化を続けていて、甲乙つけがたいという印象です。
DAW操作の不満
ところが、やはりどんなソフトでも使っていくうちに不満点は出てくるものです。現時点で私が感じている不満点と、それを解消できるであろう機能について書いてみたいと思います。
スマート・ピアノロール(仮)
結論として、私が求める不満を解消しうる機能は、『スマート・ピアノロール(仮)』です。
これは、ピアノロール内に入力されたノートに応じて、表示を柔軟に変化させてくれるピアノロールです。
例えば、通常ドラムの打ち込みの際、ピアノロールには各鍵盤に割り当てられた音を鳴らすためMIDIノートを入力します。しかしどの鍵盤に何の音が割り当てられているかはソフト音源によって異なるため、C1をつかったり、遠く離れたD5を使ったりと、音階に関係なくバラバラにMIDIノートが並ぶことになってしまいます。そうすると、使わない音が割り当てられている部分は見なくてもいい(表示されなくてもいい)ので、その部分を画面に出すのは無駄ということになります。
これを、ピアノロール側が自動で非表示にすることによって、現在使っているノートがある音だけを表示させてくれるような機能が、スマート・ピアノロール(仮)です。
もちろん、表示されていない音に新規にノートを入力したい場合もあると思うので、音の表示と非表示は操作できるようにもします。
この機能によって、ドラムや打楽器や効果音のように、音階自体に意味がない音源のMIDI入力が大変効率よくなると思います。
ちなみに、『ドラムマップ』じゃだめなの?
これと似たようなものを実現する機能として、Cubaseにはすでに「ドラムマップ」が存在します。これはMIDIノートを音名ではなく楽器名(バスドラム、スネアドラムなど)によって表す機能で、その並びも12音のものとは異なります。
確かにこれでもいいのですが、難点はドラムマップをいちいち設定しなければいけないことです。いつも使っている音源が決まっていて、その音の並びが固定されていればいいのですが、実際の制作においては様々なドラム音源やパーカッション音源、サンプルベースの効果音やキースイッチのあるソフト音源などがあって、MIDIノートへのアサインは様々です。それをいちいちドラムマップなどでプログラミングして用意しておくのは面倒だし、ソフトが変わればそれ自体も使えなくなってしまいます。
そうした汎用性の低いものに作業リソースを割くのはあまり好ましくないと考えます。スマート・ピアノロール(仮)なら、「存在するか否か」のアルゴリズムだけですので、どんなアサインの音源にも幅広く使えるのがメリットです。
まとめ
DAWソフトには、MIDIノートの存在に応じて柔軟に表示を変える「スマート・ピアノロール(仮)」の機能があると、ドラムやパーカッション、効果音などの音源の打ち込み作業で大幅な効率アップにつながると思います。
もしDAWを開発している方がご覧になっていたら、ぜひ検討していただければと思います!(開発者の皆様には常に感謝しております!)
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