いかに自分で掘っていけるか
世の中楽しいもので溢れています。漫画、アニメ、映画、ドラマ、ゲーム、舞台、スポーツ観戦などなど、全て楽しもうと思ったら人生が何回分あってもたりません。そんな中で私達は、偶然であったり、友達と楽しめたり、自分が面白い、好きだと思うコンテンツを日々選んで楽しんでいます。
私は、これらのコンテンツには2つの楽しみ方があると思っています。一つは、誰にでもわかる表面的な面白さ。そしてもう一つは、そのコンテンツの中身を自分で調べ、考察し、発見していく面白さです。これを鉱山に喩えれば、山の表層や少し掘ったところにある見えやすい鉱石と、奥まで掘り進まなければ見つけられない鉱石の2種類があると言えるでしょう。
例えば、私はプロ野球が好きですが、これも大きくは二種類の楽しみ方があります。一つは、贔屓の球団が買ったか負けたかとか、各選手の活躍やビッグプレーなどを見ることです。それ自体でも、野球はとても観ていて面白いスポーツだと思います。しかし更に見ていくと、選手個人の経歴や成績、そして投手と野手の対戦成績などから一回一回の打席にもドラマがあったり、場面によって内野の守備が大きくかわったり(テレビ中継だと分かりづらい)、各選手にどのような心理が働いているかなど、自分の知識が増えてより考えるほどに面白くなる要素があります。私はそこまで詳しいわけではありませんが、友人に教えてもらったり、ネットの解説を読んだりすると、度々感心させられます。
他にも、女児向けアニメであるプリキュアシリーズも、掘り進めると奥深くにザクザクと原石が見つかっていきます。表面的には、小さな子どもでもわかりやすいようなキャラクターやセリフ回しと、シンプルなストーリー、華やかなキャラクターでできたアニメです。だからと言って、アニメ作品としてのクオリティに妥協はなく、表情豊かなキャラクターの描き分けや、変身バンクの圧倒的なCGのクオリティー、若手からベテランまでスキのない声優さんの演技、質の高い音楽など、上質なエンタメになっていることがわかります。脚本も基本的にはわかりやすくできていますが、そこに込められたメッセージは大人にも考えさせられるものが多く、自分の内面と向き合うきっかけを与えてくれます。
逆に、掘り進め甲斐のないと感じるコンテンツは、私にはあまり響かない・・・と感じてしまいます。表面だけの良さだけが目立ち、掘り下げる面白さがなく、流行ったとしてもその時の話題として消費されるだけ・・・。もちろん人それぞれ感じ方や楽しみ方は違って当然ですが、私がこのように感じるコンテンツは興味の対象になりづらいです。
私はこういった見方で、コンテンツに溢れる今の時代に楽しみを見つけています。話題のものや人気のものなんて全部一人で見きれないですから。それにしても、世の中には魅力的なもので溢れていて、何を楽しむか迷ってしまいます。素晴らしいけど、ちょっと贅沢な世の中でもありますね・・・。
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