ネタバレを回避するのが困難な時代

My Voice

ネタバレを避ける方法は二択?

映画でも小説でもアニメでも、あらすじや展開は作品のキモです。予めそれを知ってしまうと、物語を初めて鑑賞する時の楽しさが大きく減ってしまうことは否めません。なので、多くの人にとって、”ネタバレ”はなるべく避けたいものでしょう。

しかし現代の私たちは日々、ネットの情報に晒されて生きています。インターネットは大量の情報があまりにも早く出回ります。特に、リアルタイムで放送されたテレビ番組の内容であったり、一般公開された映画の情報などは一般の人の情報発信(ブログやSNSなど)で簡単に出回るので、ネットを見ている以上それを避ける方が困難だったりします。

これは新しい作品に限らず、過去に出ている作品を掘り出す時も同じことが起こってしまいます。数年前に放送されたアニメを、定額配信サイトなどで見始めると、どうしても途中でその作品の情報をネットで見ることになります。SNSやYouTubeでの評判、Wikipediaの情報、これらはふとした隙に物語の重要な内容をポロッと露出してしまうので、作品を見進める前にその先の展開を知ってしまう、と言う悲劇は往々にして起こります。さらにGoogleの検索などでは「サジェスト機能」が優秀すぎるので、例えば作品の名前で検索すると

『〇〇 死亡』

とかが候補に出てきて「うわぁ〜そうなんだ。。。」と、先の展開を見る前に落ち込んでしまう、なんてこともあります。テクノロジーが進歩しすぎるのも考えものです。

では、ネタバレを回避するにはどうすればいいのでしょうか?まずは、常に見たい作品は最新の情報を自分で仕入れること。テレビはリアルタイムで最速オンエアを見るし、映画も公開初日、小説もネットで発表されたタイミングや書籍発売に最速で読むことです。これはかなり有効ではあるものの、自分の労力的にはかなりタイヘンです。。。よっぽど思い入れの深い作品ならばこれでもいいでしょう。ただし、これは最新のコンテンツに限って可能な話で、過去にリリースされている作品では通用しません。

もう一つのネタバレ回避方法は、いわゆるネットファスティングです。Google検索はもちろん、SNSもYouTubeもブログも一切見ないことです。こうすれば、ネットからの情報でネタバレをすることは回避できますが、それ以外に生活や仕事で必要な情報を得るときに支障をきたしてしまいます。これも万能な手立てとは言えないでしょう。

一つ希望があるとすれば、今のインターネットの主流である「パーソナライズ」です。私たちが普段、インターネットでどんな情報を見たり検索したりしているかは、データとして蓄積されています。SNSやニュースサイトには、そんな私たちの個人に適したコンテンツや広告を表示するような仕掛けがなされています。これを逆手にとって、自分があえて見たくないものを「フィルタリング」する機能を活用すれば、ネットからネタバレ情報を見てしまうことを回避できると思われます。例えば今は「新世紀エヴァンゲリオン」の劇場版最新作が公開されたばかりですが、そのネタバレを完全に避けたいとすれば、エヴァンゲリオン関連の情報を全てフィルタリングして自分のネットから除外するようなパーソナライズがされていればいい、と言うことになります。自分が劇場まで見に行って、ようやくネタバレされても大丈夫な状態になったところで、そのフィルタリングを解除すれば、ネットから情報が集まるようになります。こうしたこともニーズが大きければ、実現されていくのではないでしょうか。

何れにせよ、インターネットの急速な発展に対して、私たちはまだ無防備なように感じます。世の中には見たい情報もあれば、見たくない情報だってあります。今後も世の中に出回る情報量は益々増えていく一方なので、ネタバレとかの問題も含めて、私たちは大量の情報とどう接していくかを考えて試行錯誤し続けなければいけないように感じます。

NURO光

コメント

タイトルとURLをコピーしました