臨時記号(アクシデンタル)を書くときの注意
楽譜を扱う時、様々な場面で臨時記号を書くことがあります。臨時記号とは、♯(シャープ)や♭(フラット)などの記号です。これは音程が上がったり下がったりする状態を示す記号で、現代の音楽では12の音をこれらを駆使して表現することになっています。
この臨時記号は、楽譜の中の音符に対して使われることが多いものの、その他の場面でも使われます。単語や文章中の表現として音名を書くときに記載したり、また度数(ディグリー)で音を表すときにも使います。そのとき、この臨時記号を書く位置が違ったりするので、注意が必要です。
それでは、以下の例で見てみましょう。
たま(符頭:Notehead)の左
五線譜に音符を書くときは、その音符のたまの位置だけではド〜シまでの7音しか表現することができず、ドのシャープなどの半音を表現するには臨時記号を使います。そのときは、たまの左側に臨時記号を書きます。

音名の右
次に、単語や文章で音名を記載するときです。これは、
『ド♯』
のように、音名の右側に臨時記号を書きます。ドレミ〜ではなく、英語のCDE〜の場合も同様に、
『C#』
というように、右側に書きます。
度数(ディグリー)の左
今度は度数の場合です。あるキー(調)の主音に対して、その音が何番目の音なのかを表す際に、度数表記が使われます。これはコード進行などを考えるときによく使われる表記で、例えばキーがCのときのEmは、Cから数えて3番目の音のEの和音なので、『IIIm』(ローマ数字の3)と表現できます。このローマ数字で表す度数について、臨時記号をつける際は、ローマ数字の左側につけます。
例えば、キーがCのときのE♭mは、Cから数えて3番目のEのフラットです。なので、
『♭IIIm』
と書きます。
まとめ
音楽をやっていると頻出の臨時記号ですが、ケースバイケースで書く位置が変わってきます。
音符のたまの左側、音名の右側、度数の左側です。
これを覚えて、音楽の読み書きにどんどん親しんでいってください!
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