プロとアマの違い
それぞれgoo辞書的には、
プロ:ある物事を職業として行い、それで生計を立てている人。本職。くろうと。
アマチュア:芸術・スポーツなどを、職業としてではなく、趣味として愛好する人。愛好家。しろうと。
と、あります。
音楽、絵画、スポーツ、様々なものでプロ・アマといった議論は多くされますが、その解釈は時と場合によって、また人によって異なることが多々あります。
そこにその物事の、知識やスキルなどの要素は直接は関係しないからです。
プロよりも上手いアマチュアのミュージシャンがいれば、
逆もまた然り。
ではプロとは?
お金が稼げていればいいのか?
それだけではいけない、という観点に立って、次のような13項目の対比が出回っております。
13項目の対比

出典不明だが、
ネットに多く出回っている
これについての是非は様々あるでしょう。
誰が発信した情報かは、わかりません。
私は数年前、尊敬するミュージシャンの佐久間正英さんがご存命の時に、
Facebookか何かでこの項目をピックアップし、「言い得て妙」だと評したことから、
常に気にしていました。
項目を検証する
私なりに各項目について、述べていきたいと思います。
1.成長し続けることの大切さ
現状に甘えず、人間的成長を求め続けるのがプロだと指摘しています。人間的、という部分がポイントです。非常に抽象的ですが、何も音楽やスポーツがより得意になるだけではいけない、ということを言っています。「人間的成長をどう捉えるか」が、プロの資質として重要とも読み取れます。私はこれを、変化を受け入れることだと考えています。
2.自信と誇りを持って振る舞うために
これが難しいのは、未熟な人だけではないようです。どんなに実力があって実績を積んだプロでも、上には上がいるし、弱い気持ちになったりするようです。それでも自信と誇りを持ってこそ、「お金を稼ぐ=人にお金と同等以上の価値のあるものを提供する」ようなことができるのだと解釈します。
3.明確な目標を立てることの難しさ
それは、言い訳ができなくなることです。曖昧な目標なら、達成しなかった時に弁解の必要がありません。例えば「年収1000万円」という目標を立てて、その年に990万円しか稼げなかったら、それは失敗となります。それを含めて、明確な目標をたて、自分に言い逃れのできないようにすることが大事だと考えます。
4.他人にギブし続けられるか
自分が傷つくことを恐れていると、何もできません。人に価値を提供しようと何かをするならば、批判されることもあるでしょう。傷つくことを恐れていては人に何も与えられません。
「いい人=どうでもいい人」なんていう表現は、男女の恋愛に限らず、こちらから何かを与えるためには、相手に拒絶されることも覚悟が必要となります。
5.失敗の回避に努めると、経験のみに頼ってしまう
過去に成功した、あるいは失敗した経験を踏まえれば、今後は失敗はしなくなるかもしれません。しかしそれでは、過去に上手くいったことしか今後もできないことになります。繰り返しになりますが、失敗を恐れずに、可能性に挑戦し続けなければ、新しい価値を生み出して人に提供することは難しいと考えます。
6.思い込むことの大切さ
新しい価値を作らなければいけない時、そこは地図がありません。誰もやったことのないことは不安です。そこで、その可能性に気づいた自分を信じられるか。それとも自分が信じられず、不安になって地図を切り開けないか。ここもプロとアマの分かれ道として提示されているように感じます。
7.気分に左右されてはいけない
1につながることですが、自分を常にブラッシュアップするための継続的な努力は必要です。プロという特別な存在になるためには、普通の人が一朝一夕でできるようなことでは務まりません。だから継続して積み上げることが必要です。
これを私が実感するのは、日々の積み重ねを継続してやることの難しさです。
「継続は力なり」「三日坊主」
なんていう言葉もあるように、続けることは価値があるとわかっていても、難しいものです。
なぜ難しいか?
それは、調子がいい時と悪い時があるからです。
人間誰しも、調子がいい時はなんだってできちゃいそうな気がします。
でも調子が悪い時は、普段できることが億劫でたまりません。
そんな時に、努力を継続できるか。
そんな姿勢も、プロとして人に価値を提供するためには必要なのではないでしょうか。
8.時間がもっとも価値が高いリソースだと知る
これを人に管理されている状況が、プロとは呼べないということだと考えます。時間だけが唯一、人間に平等に与えられているリソースです。そしてお金よりも価値があります。
自分の時間をどう使うか。相手の時間とどう向き合うか。
この意識がなければ、「手に職」をつけて、私たちの生活の中で自立したプロとなることは難しいでしょう。
9.「成功」の定義は?
5にもつながる内容ですが、失敗をしないことというのは、人間にとっては不可能です。では成功し続ける、というのは可能なのでしょうか?それは失敗を失敗にしないことだと考えます。失敗とはデータ回収、成功するための情報だと捉えると、それを生かして得られたものが全て成功になります。失敗をネガティブに捉えると、成功のためのデータ回収ができません。
10.同じお金の使い方でも、自己投資なのか、享楽的資金なのかが変わる
例えば、普段食べないような美味しいものを食べるとします。
それが、ただ一時その味を楽しみたいだけのものなのか。
美味しいものを食べる、という経験を、自分の仕事に活かすのか。
そういった意識でもプロとしての差がでるでしょう。
勿論、稼いだお金をほとんど生活と遊びに使うようなことは、プロとしてはあり得ないでしょう。
これからも人に価値を提供し続けるために、新たな学びを得たり、経験をしたり、人脈を作ったり。
今後の自分のためにお金を使うこと全てが投資です。
11.何かに取り組んでいる時、どのような考えを持つか
物事が上手く行かないとき、途中で投げ出してしまいたくなるのは、誰だって同じでしょう。自分のためだけならば、それが正解です。辛いこと、しんどいことは避けるべきです。ただ、プロとしては、その物事を誰のためにやっているかを考える必要があります。価値を提供する相手が、プロに期待するものがある時、それを自分の使命と考えて、最後までやり通す。
これが、プロとしての使命感だと考えます。
12.「やりたい」「でも難しい」に直面したとき
気づけば、言い訳が出てしまうものです。
勉強や練習をする時間がない
挑戦するための資金が足りない
もともと自分には才能がない
歳を取りすぎてもうできない
男だから、女だから
背が低いから、高いから
太っているから、ガリガリだから
これらは理由のようで、理由ではないですよね。
物理的に不可能なことはあっても、何か別のできる方法を考えるべきでしょう。
私は数年前にこれに気付きました。
「できない理由を探す前に、できる方法を考える」
いつかの新年会で、今年の抱負として友達に語ったことを覚えています。
なぜか。
やりたいこと、成し遂げたいことがあるからです。
13.人と自分は違う、ということを明確に意識する
人のやり方、成功の仕方をなぞれば簡単です。でもそれは成功とは呼べないのはハッキリしています。なぜなら人はそれぞれ性格も、周りの環境も違うからです。後追いでは価値を生み出せません。オリジナリティとは、変なことをすればいいのではなく、自分と相手にとって最適なものを常に探し続けることだと考えます。そこを人任せにするようでは、人に価値を提供するプロとは呼べないというように解釈します。

まとめ
この文章に書いてあること実践しなくても、プロはプロかもしれません。
でもプロを目指す人にとっては、とても参考になる考え方ではないでしょうか?
すでにプロとして活動している人は、今一度自分を見つめ直すのもいいかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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