嘘ではないかもしれないけれども・・・
「◯◯大学の研究結果から、健康への影響が証明されました!」
「◯◯人がその効果を実感!」
こんな宣伝文句で、世の中には健康を謳う商品が溢れています。
私は栄養の専門家ではないので、どれが正しいとか間違っているとかを指摘することはできません。しかし根本的な部分を考えると、その商品を買って摂取するだけで健康になれるはずがないことがわかります。
そもそも、私たちが求める健康とは何なのでしょうか?
そして、世の中の『商品』は、その健康を手に入れる手段として適しているのでしょうか?
不健康になる理由
そもそも、人間は不安定な生き物であると言えます。一生何の病気もせず、死ぬ瞬間までピンピンしている人間なんていないはずです。確率的なバラツキはあれど、様々な病気や不調を経験しながら、いい時と悪い時の波があって、年齢と共に衰えていき、やがて寿命で死にます。ただし、寿命を迎える前に事故や病気などの要因で命を終えることもあります。
健康というのは、そんな人生の中でなるべく不調で苦しむことが少ないような状態のことをいいます。自分の状態をプラスに持っていくというより、マイナスになる要素をなるべく減らすこと、とも言い換えることができるでしょう。
そう考えれば、不健康になる理由は簡単です。生活リズムを崩したり、偏った食事をしたり、体に悪いものを摂取するだけです。逆にこういった、わかりきったことを避けても不調になるのは、避けられないこととも言えるでしょう。
健康になる『道具』はある?
私たちの求めるべき健康が、何かを足すことではなく、マイナスを抑えるということであるならば、健康を謳う商品は何のためにあるのでしょうか?
当たり前のことですが、規則正しい生活をして、体に悪いものを摂らないことによって、人間は基本的に健康でいられます。しかしそれでも病気になったりすることはあるので、そこで求められるのは「医療」です。
ところが、便利だけれども何故か忙しい毎日を生きる私たちは、生活リズムを崩したり、体に悪いものをとってしまいます。世の中全体が、生活リズムを崩したり、安くて美味しいけど体にはよくないような便利なもので溢れてしまっている以上、私たちはこの環境の影響を強く受けます。それに抗うのが大変だからこそ、より簡単な方法を求めてしまいます。食べるだけ、飲むだけで健康になるものがあるならば、ちょっとお金を払ってそれを買うことができれば、それほどウマい話はないでしょう。
こうして、手軽さに引かれて健康食品を買っていても、根本的な問題には取り組まずに、求める健康には届かない状態が続いていきます。
まとめ
私たちが目指す健康は、0からプラスするものではなく、マイナスになるものをいかに抑えるか、と言えます。
健康でマイナスになるのは、食事などを含めた生活習慣です。しかし私たちは現代の環境に大きな影響を受けているので、健康に悪い生活習慣に抗うことは非常に困難です。
健康食品は、そんな私たちに、お金さえ払えば簡単に健康になれるような「雰囲気」を出して、それを売っています。
全ての健康食品が悪いとはいいませんが、それが果たして本当に自分の健康に繋がるのかは、よくよく冷静に考えてみるべきでしょう。そして何より、根本的な問題に取り組まない限り、本当の意味での健康を手に入れることができないことも、常に忘れてはいけません。
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