決断ができない理由

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損失を回避しようとする

私たちは日々、物事の選択を迫られます。それらをスパスパと決断できる人はそう多くないと思います。自分で決断しているようで、本当はその時の気分だったり、周りの空気に合わせてなんとなく決定しているだけ、と言った場合が多いのではないでしょうか。理由は、決断をするということは、自分が得たいものを選ぶと同時に、他の可能性を抹消して捨て去ることになるからです。プロスペクト理論という名前で広く知られているように、人は何かを得ることよりも損失することの方に過剰に反応し、それを回避しようとします。そうすると、何かを選んだ時に、それによって選べない他のものに後ろ髪を引かれる、という理屈です。身近な例だと、ある日急に、夕方以降用事がなくて時間が空いたとします。その時間をどう使うか悩むと、例えばテレビをみるか、映画を見にいくか、読めてない漫画を読むか、先の仕事を予め少し片付けておくか、部屋の掃除をするか・・・などなど色々充実しそうな選択肢が見えてきますが、どれかを選ぶと、他のことはできなくなります。そうして悩んでいるうちに、気づけば時間がすぎて夕飯、風呂の時間がきてしまう、なんてことがあり、有効に時間を使えなかった・・・・と後悔するパターンです。これは進学や就職などの大きな決断の時にも当てはまります。様々な可能性を検討するのは大事ではあるものの、ここぞという時に自分の行動をしっかり決断しないと、中途半端な結果に終わってしまいがちです。人は生きている以上、(それを認知していないだけであって)一瞬一瞬常に時間を失っています。損失をするのは当たり前で、だからこそ自分が得たいものを思い切って選んでいき、その結果には全て自分で責任をとるという腹の括り方が大事になってきます。これは結構タフでしんどいことですが、そうしなければ自分の気まぐれな心や周囲の雰囲気に流されていくだけです。自分の意思で自分が望む未来を手に入れようと思うならば、タフに決断していかなければいけません。

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