『本好きの下克上』の魅力3選!〜「第一部 兵士の娘」より〜

読書レビュー

どハマりしたラノベ

昨年末頃から読み始めて、どハマりしたラノベがあります。

それが、「本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません」です。

大まかな内容として、この作品は、現代日本の女子大生「本須麗乃」が、事故死をきっかけに異世界に転生するところから始まる物語です。本に囲まれて読書ができれば幸せ、という無類の本好きの性格にもかかわらず、転生した世界は中世時代程度の文明で、紙(パルプ)や活版印刷がなく、羊皮紙を使った本は一般には手に入らない大変貴重なものでした。貧しい庶民の家庭の病弱な幼女「マイン」として生まれ変わった主人公が、現代人の知識と知恵を武器に、「本を読む」目的のために、異世界で懸命に生きていくストーリーです。

小説が本編25巻で完結していて、その他コミカライズやアニメなどメディアミックス作品もあります。

※コメントいただきました

web版「小説家になろう」は完結してますけど、
書籍はあと8冊ほど出る予定ですよ〜〜。
トータル33巻予定。

とのことです。情報ありがとうございます!

私は予備知識ない状態で小説1巻から読み始め、第一部が完結する3巻まで光の速さで読破してしまいました(面白すぎた)

まだ作品自体知らない方や、一度読んで内容を知ってる方にも、その魅力をお伝えしたいなと思い、熱量マックスでまとめてみたいと思います!多少ネタバレも含みます・・・!

『本好きの下克上』の魅力をピックアップ

手にとったきっかけは、kindleのアンリミであったから。適当になんか面白そうなラノベを探していただけだったので、ぶっちゃけそれほど期待していなかったのですが・・・。蓋を開けたらとんでもない良作でございました。全巻読み切る前に先走って、3巻までの内容を元にその魅力をピックアップしていきます!

現代日本と中世ヨーロッパ風世界とのギャップのリアリティ

この物語のキーファクターとなるのは、「本が大好き」な主人公が、「本が容易に手に入らない世界」で生きていくという設定です。そのため、石板や粘土板を使ってみたり、植物の繊維から紙を自分で作ろうと試行錯誤したりと、大好きな本への執着から恐るべき行動力で周囲を巻き込み奮闘する主人公の姿が描かれています。

このストーリーに魅力を持たせているのが、転生した世界の中世ヨーロッパ風の世界観の描写です。紙と言っても高価な羊皮紙しか無かったり、本は手書きで作られたりと、テクノロジーが今ほど発達していない世界なのですが、そこでの人々の生活の様子がとても細かく表現されていて、読み手に納得感を与えてくれます。例えば、上下水道が無かったり、肉屋は店先で動物を捌いたり・・・。この辺、よく考えればそうだよな、という部分までしっかり書かれていると、現代の私たちの生活とのギャップをより印象付けられます。(あまり詳しくは書きませんが、トイレとか昔は大変だった・・・みたいですね。)

ボリュームが多いのに飽きない展開と緻密な表現

物語としての文章の量は、多い方だと思います。小さく区切られたストーリーも、惜しみなく表現を書いていってる印象です。なので、かなりボリュームがあります。

しかしそれぞれのシーンの表現が緻密で、しかも読みやすい文章なため、ストレスなくサクサク読めてしまいます。場面転換も絶妙で、主人公をはじめとしたそれぞれの登場人物の心情の移り変わりも自然と理解できるようになっています。作品の筋としては決して派手なものではなく、壮絶なバトルや悲劇などはありません。しかし、中世風の城下町で暮らす人々の日常を描くだけでも、そこにストーリーの起伏が絶妙に配置されていて、読んでいて飽きがきません。どんどん後を引く展開となっているため、続きが読みたくて仕方なくなるのが、非常に丁寧で上手なストーリーだと感心します。

登場人物みんな魅力的

城下町の貧しい平民一家の幼女「マイン」として生まれ変わった主人公ですが、その強かな性格と本への執着、恐ろしい行動力が際立っています。普段の私たちにとって、ほとんど当たり前にできる「本を読む」ということが制限された状況で、それでも困難に立ち向かう姿には感情移入してしまいます。ところが、「見た目は子供、頭脳は大人」なので、周囲の子供たちのや親とのやりとり、そして紙や本を得るために大人たちと対等に渡り合おうとするやりとりは、その姿とのギャップが楽しめます。

一方で、転生先の世界の住人たちは、なんかめっちゃいい人たちです(笑)。

まず、主人公マインの家族!

お父さん「ギュンター」!めっちゃ親バカ、家族愛マックスのお父さん最高!マインと姉のトゥーリを可愛がる姿がとっても素敵です。いいお父ちゃんです!

お母さん「エーファ」!裁縫美人、慎しくも堅実に家族を支える理想の母親像みたいな姿でこれまた素敵です。

姉「トゥーリ」!マジ天使!主人公のマインにとっては姉ですが、「本須麗乃」からすれば年下の(小学校低学年くらい)の女の子で、可愛くて仕方ないと思います。病弱なマインを甲斐甲斐しく世話したり、針仕事の見習いや家事手伝いを一生懸命やる、優しいお姉さんです。

そしてマインと一緒に頑張る(巻き添えくらう?)同い年の男の子「ルッツ」!私彼が一番好きなキャラです!!健気で、いじらしくて、男の子っぽくて、一生懸命で、鋭い感性があって、でもマインを守ることに使命を感じて・・・『いいぞ少年ッッ!』と私は心の中でずっと叫んでます。これってなんか、小学生くらいの男の子と女の子が一緒に冒険(?)する感じは、天空の城ラピュタのパズーとシータに通づるピュアさがあっていいなぁ、とも思いました。ルッツは応援したくなる度マックスなので、これからも活躍楽しみにしてます(続き読むのが楽しみです!)

その他、マインの本を読む野望に関わる重要キャラとして登場するベンノさんが曲者だったり、オットーさんはクレバーな商人気質かと思いきや飛んだロマンチストだったり、そのオットーを虜にしたコリンナさんは挿絵でめちゃくちゃ美人だったり・・・とにかく登場人物、みんな魅力的です!それぞれのサイドストーリー的なものも描かれたりしていて、それがよりこの作品の立体感を生み出し、奥行きを感じさせてくれる要因となっています。

まとめ

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません」は、いい意味で私の期待を裏切った、衝撃的な作品です。

KindleUnlimitedで1,2巻まで読めます!

3巻はアンリミにはありませんでした!私はソッコーKindle版ポチりました!

本記事の執筆は、小説3巻まで読了時点でのものです。

4巻以降、続き読むのが楽しみです!

【本日のオススメ本】

小説1巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部「兵士の娘I」

コメント

  1. 通りすがり より:

    >小説が本編25巻で完結していて、
    web版「小説家になろう」は完結してますけど、
    書籍はあと8冊ほど出る予定ですよ〜〜。
    トータル33巻予定。

タイトルとURLをコピーしました