盛り上がれる曲
アイドルソングやアニメソングの大きな魅力に、「ファンとの一体感」があります。
ジャンルの垣根を超えた様々な楽曲がありますが、特にアップテンポで盛り上がれる曲は、ライブなどでファンと一緒になって盛り上がれるよう、楽曲にも工夫が凝らしてあります。
有名なのが所謂「オタク」文化のコールなども、それに含まれます。
「オタク」と一口に言っても、世の中様々な界隈(コミュニティ)が存在し、似たようで異なる文化を持っているようです。なので、コールについてもネットで調べると星の数ほど出てきますが、今回は私が知っているもので一部ピックアップしてみました。
リズム
PPPH

PPPH(パン、パパン、ヒュー)は、曲中のBメロで使われることの多いリズムパターンです。
Bメロ部分は、サビへの導入として、ハーフタイムになることが多く、それまで2,4のアクセントだっのが、2小節に跨ってそれぞれの3拍目にアクセントが来るようになります。PPPHは2回目の8分裏の「パ」が、次の3拍目の全体のアクセントの呼水のような役割を果たし、「パン」でアクセントを共有し、「ヒュー」で合いの手を入れるカタルシスが完成します。あらゆる楽曲で聴くことのできる(ファンが合いの手を入れる)鉄板のパターンです。
警報

警報は、Bメロに入る前、Aメロの最後の1小節で使われることが多いコールです。4分音符二つから、8分音符の連打がセクションの転換を盛り上げる効果を生みます。
ここで注目なのは、警報が入りやすいメロディについてもパターンがあることです。
下記のト音記号部のように、最後の一小節はロングトーン+休符などで音を埋めずに隙間を作っておきます。すると、ファンが合いの手として警報を入れる隙間ができます。歌い手とファンとのコールアンドレスポンスがここで完成し、あたかもコールがあって初めて曲が完成するような感覚さえ覚えてしまいます。これもPPPHと合わせて、あらゆる楽曲で聴くことができるパターンです。

ンッ、ターンッ

このリズムは特にお客さんがコールを入れるようなものではないのですが、アップテンポなアニソンなどでよく聴かれるリズムです。特に、大サビ(曲の終盤の一番盛り上がるサビ)あたりで使われる傾向にあります。
リズムとしては、二つのキメを使います。該当箇所の小節の頭を一拍分、全パートが止めます(ストップ・タイム)。そして次の二拍目から全パートが一斉にスタートします(キックス・オーバー・タイム)。この二種類のキメで、「ンッ、ターンッ」というリズムが出来上がります。
上に乗るメロディ(歌)は、このキメとは関係なく流れ続ける場合が多いので、歌をより印象的に聴かせることができます。
(参考曲)
・ハレ晴レユカイ/涼宮ハルヒ(平野綾),長門有希(茅原実里),朝比奈みくる(後藤邑子) ※サビ2回し目、4分休符よりちょっと8分休符気味
・近未来ハッピーエンド/CYaRon!(ラブライブ!サンシャイン!!)
・ツナガルコネクト / 天王寺璃奈(CV.田中ちえ美)(ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会)
コール
アップテンポで、盛り上がれる系の曲によく使われるリズムパターンを取り上げてみました。
演奏家や、曲を作る人は是非、参考にしてみてください!
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