Renaissance compressorの使い方(英語マニュアル和訳してみた)

DTM

定番のコンプレッサー・プラグイン

WAVESのエフェクト・プラグインはその種類の豊富さと性能の良さから、業界のスタンダードとなっています。中でも万能コンプレッサーとも言えるRenaissance compressorは、単体でも安価であり、さらにいろんなバンドルにも収録されているため、入手しやすく、使いやすい、DTMユーザーにとってプロアマ問わず定番の機種です。

Renaissance Compressor | Media Integration, Inc.
徹底的に音楽的で温かいサウンド Wavesで最もポピュラーなコンプレッサー Wavesの名作プラグインC1 Parametric Companderと、L1 Ultramaximizer™の技術を採用し、極限までシンプル、合理的に最適化されたインターフェイスを特長とするのがRenaissance Compressorで...

なお、DTMのプラグインエフェクト選びで迷ったらまずオススメしたいのはWAVES製品です。ただし大量に製品があって、最初はどれを選べばいいか悩むことも多いです。そのため、こちらの記事に詳細を書きましたので、よければ参考にしてみてください。

日本語マニュアルがない

WAVES は海外の会社であり、その製品も基本的には英語でできています。マニュアルも英語です。日本語訳されたものはオフィシャルには出ていないようですので、雑誌やブログなどでの解説記事を読むか、自分で英語マニュアルを読むしかありません。

Renaissance Compressor Plugin | Waves
The gold standard for smooth, great-sounding compression, R-Comp has delivered musical results for countless top engineers and musicians. Features vintage Opto ...

なので今回、私が独自に英語マニュアルを読んで翻訳し、重要なポイントを抜粋して解説します。本家の一次情報を元にしてますので、他の様々な解説とあわせて、是非参考にしてみてください。

英語マニュアルよりポイントを抜粋

外観(インターフェース)の変更

外観は3つのスタイルがあります。外観(インターフェイス)の上部にある[WaveSystemツールバー]の左側の[skin(スキン)]のドロップダウンメニューで、スタイルを選択できます。

・3つのスキンは全て同じ操作ができます。スキンを変更しても、各設定値は変わりません。

・プラグインを立ち上げて操作している時、その設定しているスキンが既定(デフォルト)となります。新しく立ち上げた際にはそのスキンが適用された状態となります。

Light View ライト・ビュー
Dark View ダーク・ビュー
Legacy View レガシー・ビュー

操作

スレッショルド

スレッショルドのスライダーはインプット・メーターに統合されているので、スレッショルドのセッティングとインプット・ゲインの関係性を確認できます。インプット・レベルを調整する場合は、DAWでのトラック・ボリュームを[-60 dBFS]から[0.0 dBFS]の間で設定してください。標準は[0.0 dB]です。

ルネサンス・コンプレッサーはソフト・ニーを使用しています。圧縮や拡張は信号がスレッショルドより6db低いところから開始します。

レシオ

レシオは、信号がスレッショルドに届くか近くかする際に、どれくらいの圧縮または拡張をするのかを定義します(圧縮比率は1.01:1から50.0:1、拡張比率は0.99:1から0.50:1)。レシオ・フェーダーはゲイン・リダクション・メーターに組み込まれており、その値がボックスに表示されます。

範囲:0.5 から 50.0
(デフォルト: 1.0)

ゲイン・チェンジ・メーター

ゲイン・チェンジ・メーターで瞬間的なゲイン・リダクションまたはゲイン上昇を見ることができます。圧縮量はオレンジ色の下向きのメーターで表示されます。圧縮の値はマイナスの値で黄色く表示されます。拡張の値はプラスで上向きに青で表示されます。ルネサンス・コンプレッサーはソフトニーを使用するため、信号がスレッショルドを約6 dB下回ると圧縮または拡張が始まります。

圧縮特性の操作

アタック、リリース、コンプレッサーの振る舞い、およびコンプレッサーのキャラクターの操作は、外観の下部のパネルにて行います。

アタック

アタックとは、信号がスレッショルドに近づいたり超えたりした後の、圧縮または拡張の開始する応答時間(ミリ秒単位)です。つまり、入力ゲイン調整が目的の値に到達するまでにかかる時間を設定します。アタックタイムが短ければ、ピークレベルを抑えやすくなります。長くすると、圧縮されないトランジェントが多くなります。

範囲:0.5 msから500 ms
(デフォルト:6 ms)

リリース

リリース・タイムでは、信号のエネルギーがスレッショルドを下回ったときに減衰が0 dBに戻るまでの時間を設定します。 ARCがオフ(手動)に設定されている場合、リリース時間はリリース・コントロールによって直接設定できます。 ARCがオンの場合、リリース・コントロールは、信号がゼロに戻るための最適な時間をARCが計算するための、全体的なスケーリング係数として機能します。

範囲:5 msから5000 ms
(デフォルト:160 ms)

リリース・モード

マニュアルとARCから選択

Manual(マニュアル)では、リリースの値を任意に設定できます。リリースタイムが遅いと、音量が優しく滑らかに変化します。その代わり、突然の大きなトランジェントのピークが起こると、回復の途中で大幅なゲインの低下が生じて、ディップを生み出してしまいます。リリースタイムを早くすると、音が大きくアグレッシブになります。反面、空気感が音や歌声の中で行ったり来たりするため、音のポンピングが生じ、人工的に聞こえてしまうことがあります。

ARCは信号の最適なリリース値を常に追いかけていきます。それぞれの音にとって、人工的にならない最適なレベルになるようリリース・タイムを計算します。全体的なスケーリング係数としてリリース・タイムを設定すると、入力信号によって、ARCはそこから調整します。その特徴はとても反応の良いヴィンテージ・コンプレッサーに似ていて、明確にRMSレベルをあげることができます。技術的な目的か表現方法によっては、リリース・タイムをマニュアルで設定する場合もあります。しかし本製品では、特定のリミッター効果(ポンピングやディストーションなど)を目的としない限り、常にARCを有効にしておくことを推奨しております。

リリースの振る舞い

エレクトロ・モードの時のリリースタイムは、ゲインリダクションが3dBより少ないときには、ゲインリダクションが0に近くにしたがって速くなっていきます。ゲイン・リダクションが3dB以上のとき、リリースタイムは遅くなり、ゲイン・リダクションが大きい時はレベラーのような振る舞いをします。それゆえ、緩やかな圧縮の際には、エレクトロモードはRMS(平均レベル)を大きく上げることができ、音圧をあげたいときには最適です。

オプト・モードはエレクトロとは反対の特徴を持ちます。ゲインリダクションが0dBに近づくと、オプトカップリング動作は常に「ブレーキをかけます」。ゲインリダクションがゼロに近くにしたがって、リリースタイムも遅くなっていきます。ゲインリダクションが3dBより小さい時の動作であって、3dB以上のときはリリースタイムは速くなります。この動作はボーカルやベースやドラムス、ステレオバスに対して効果的な、ヴィンテージ機材の再現になっています。

特性

スムーズとウォームの低周波特性を選びます。ただしソース素材によっては、広帯域特性にも影響を与えることもあります。これは、コンプレッサーの全体的な色に影響します。ウォームは、より深く圧縮されればされるほど、低域の倍音を付加します。これによって大きなゲイン・リダクションももたらされます。スムースはそのような倍音を付加せず、なるべく原音に近い状態を保ちます。

アウトプット・メーター

アウトプットメーターには、各チャンネルの最下部にピーク・ホールド値が表示されます。メーター上をクリックすることによって、ピーク・ホールドをリセットすることができます。

アウトプット・ゲイン・フェーダー

アウトプット・ゲイン・フェーダーは、プラグインの出力ゲインを調整するため、アウトプット・リミッターの振る舞いを決定します。フェーダーはメーター上に表示されています。
範囲:-30dB から +30dB
(デフォルト:0.0 dB)

リミッター・セクション

アウトプットメーターのすぐ上には、内臓のリミッターのステータス・ライトがあります。スレッショルドと出力上限は0 dBFSに設定されていて、アウトプット・レベルが0 dBFSを超えたときにリミッターが作動します。一般的に、出力ゲインが大きくなればなるほど、リミッティングは強くなります。リミッターが作動しているとき、ゲインリダクションメーターに表示されるプラグイン自体のゲインリダクションは、リミッターのゲインリダクションにコンプレッサーのゲインリダクションを上乗せしたものになります。

リミッター・ステータス・ライトは、リミッターの動きを表示します。
・コンプレッサーの出力が0 dBFSを超えてリミッティングが始まったとき、ライトが黄色になってその動きを表します。
・リミッティングが大きくなったとき(おおよそ6dB以上)、表示は赤色となります。

プリセットを使用する

ルネサンスコンプレッサーには膨大なプリセットが含まれています。プリセットはWaveSystemツールバーのLoadメニューから呼び出すことができます。最も関連性の高いプリセットを呼び出してから作業することにより、補正や効果を付け加えるときに役に立ちます。場合によっては、工場出荷時のプリセットだけで必要な設定が得られます。

また、アーティスト・プリセットもあります。レコーディング、ミキシング、FOH、放送関係の音について、各々の視点で調整されています。特定の音作りをしたり、トラックの音質改善する元となる考え方の第一歩を得ることができます。

工場出荷時のプリセットや、アーティスト・プリセットは各種値を調整可能ですが、上書き保存することはできません。ただ、それらをユーザー・プリセットとして保存することは可能です。

また、全てを初期値の設定に戻すフル・リセットのプリセットもあります。

まとめ

DTM用途で使うコンプレッサーのプラグイン・ソフトウェアは山ほど種類がありますが、ルネサンス・コンプレッサーは使いやすく手に入りやすいので、使い方を知っておいて損はないかと思います。

この機種の特徴として、ソフト・ニー固定であることが挙げられます。どんなソースでも自然にコンプをかけられる反面、ハード・ニーで過激に潰したり、といった用途には不向きなようです。

WAVES ( ウェーブス ) / Horizon ホライズン
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新・エフェクターの全知識 (全知識シリーズ) (日本語)

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