「怪我しがちなトップ選手」VS.「怪我をしない中堅選手」

ノウハウ

本当に価値のある『プレイヤー』とは?

世の中の多くの場面で、私たちは「実力主義」の場面に遭遇します。学校の成績、進学試験や資格試験、職場での評価や昇進など、より成果を出せる人が優遇されるような仕組みは至る所にありますし、多くの人がそれを公平で自然だと認識しています。

ここでピラミッドを想像してみてください。ある分野での能力(高さ)とそれを持つ人の量(幅)は、概ねこのピラミッドのような構造をしています。能力が高い人ほどほんの一握りです。ただし、それが勉強や仕事のパフォーマンスとしてどれだけの価値を生み出せるかは、下の式によって決まります。

能力×使用回数=価値

サッカーや野球などのチームスポーツを例にとるとわかりやすいと思います。『お金』で見れば、年俸億単位のプレイヤーから、サラリーマンの平均年収に届かないような様々なレベルのプレイヤーがいる世界です。ここで、彼ら彼女らのプレイヤーとしての価値は、能力の大小だけでは決まらないということが見えてきます。能力がピラミッドの頂点レベルの希少な存在であっても、怪我などで試合に出れなければ、プレイヤーとしての価値を発揮することができません。

怪我しがちなトップ選手

怪我がなければ抜群の能力を発揮するトップ選手がいたとします。

その人がバリバリ試合に出続ければ、競技においては大きな価値を生むでしょう。

しかし、一度怪我で試合に出られなくなると、上記の式で言えば「使用回数=0」となり、価値も0となってしまいます。

怪我をしない選手

怪我をしない選手は、決して最高レベルの能力がなくても、試合に出てその能力を使用する分だけ価値を生みます。試合は一生に一度ではありません。日本のプロ野球なら、ペナントレースは通常だと年に143試合、サッカーやラグビーのリーグ戦は、シーズンで16チームの総当たり戦なら15試合あります。オリンピックに出るような選手たちも、4年に一度の祭典に出場するために多くの予選や大会で結果を残さなければいけません。

私自身、10年間という長い期間ラグビーを競技としてプレーしてきました。本当に怪我が多いスポーツで、私も大きな怪我に苦しんだことがあったし、周りのプレイヤーたちも怪我と戦っていました。怪我が全て自己責任だということはできませんが、未然に防げるものもあります。プレイヤーの価値は、能力×使用回数の総合的なパフォーマンスで決まります。自分の能力を高めるのと同じかそれ以上に、自分のコンディションを保つことの重要性を身に染みて感じました。

まとめ

結果を出すためには、能力をあげることがまず前提として大事です。

その上で、自分が能力を発揮できる状態にしておくことも、同じかそれ以上に大事です。

人は誰しも、体調のいい時と悪い時があります。

自分で防げるもの、防げないものがあるのも事実です。

プロスポーツ選手やアーティストでなくても、誰もがそれぞれの場所で何かしらの役割を持っています。多くの人に必要とされ、価値を多く生み出せる人になるために、まずは自分の体とコンディションを大事にすることを心がけてみてください。

【本日のオススメ本】

最高の体調 ~進化医学のアプローチで、過去最高のコンディションを実現する方法~ (ACTIVE HEALTH 001)

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