【脱・TAB譜】五線譜が読めないと上達が遠ざかる理由

楽譜・スコア

便利なTAB譜

ギターやベースの演奏はTAB譜で指示されることが多いです。

弦とフレットを指示してもらえれば、押弦して弾く場所が明確になるため、とても便利なのがTAB譜です。

市販のTAB譜に注意

市販のTAB譜を使って練習する際には注意が必要です。

それは、TAB譜通りに弾くと、難しい弾き方をしなければならなくなったりするからです。

ギターは同じ音をいろんな場所(フレットと弦)で鳴らせるため、五線譜上では同じ音の並びでも、色々な弾き方のバリエーションが生まれます(ピアノは一つの音が一つの鍵盤に対応しているため、そんなことを考える必要がありません)。

つまり、ギターの演奏においては「ポジション選び」がとても重要になるのですが、市販のTAB譜を鵜呑みにすると、非合理的な(無駄に難しい)ポジションで弾いてしまう危険性があります。

例:TAB譜通りに弾くと極端に難しくなる

先日このような動画を撮ってTwitterに投稿しました。

B’zのMOVEという曲のイントロのリフを弾いたものです。

公式の動画はこちら。

開放弦を絡めて、深く歪ませた王道ロックギターリフとしてとてもカッコいいです。

この曲が載っているバンドスコアを例に、『TAB譜通りに弾く時の危険性』をご説明します。

バンドスコアに記載されていたTAB譜

直接写真を撮って貼ることは(著作権的に)できないので、私の方で「それっぽい感じ」に記譜し直したものを掲載します。

6弦開放のミと、その1オクターブ上のミに16分音符で行ったり来たりするフレーズです。私が中学生くらいの時に買ったバンドスコアでは、このように記載されていました。画像の通り、6弦開放のミと、その1オクターブ上のミを4弦2フレットで弾いています。こうすると、5弦を跨いだ「弦飛び」をして16分音符の素早いフレーズを弾かなければいけません。これはかなり難しいです。

わーさーが実際に弾いたTAB譜

今度は、私が実際にB’zの松本さんの演奏しているところを参考に、動画で弾いたフレーズをTAB譜にしたものです。

6弦開放のミの1オクターブ上のミを、5弦7フレットで弾きました。こうすると、6弦と5弦の往復になるので、ピッキングが非常にしやすくなります。弾く場所は変わるものの、五線譜を見ると分かる通り、演奏している音は全く一緒です。

このように、同じ音を弾くときに、どこの弦とフレットで弾くかを自分で判断できるようになると、より合理的な(無理のない)ポジションで演奏をすることが可能となります。TAB譜だけしか読めないと、TABに書いてある通りにしか弾けないため、合理的でない(無駄に難しい)フレーズを一生懸命練習してしまう危険性があります。

まとめ

以上、B’zのMOVEという曲のイントロのリフを例に、TAB譜しか読めない場合の危険性をご説明しました。

五線譜に慣れていないと、最初はとても大変です。

しかし、ギターの構造と五線譜の読み方を合わせて覚えることによって、ギターへの理解が深まり、より無理のない演奏ができるようになります。結果、上達のスピードも上がります。

ステップアップを目指すギタリストの皆様のご参考になれば幸いです。ご覧いただきありがとうございました。

サウンドハウス

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